私の知り合いで大阪で不動産業を営んでいる方が、数年前に出身地でもある
四国のある県庁所在地で売りに出ていた築20年の木造アパートを購入されました。
この物件は5室のうち3室が空室という状況でしたが、環境や交通の便も悪くはなく
物件価格の割安感もあり購入に踏み切ったとのことです。
大阪では物件価格が高騰しており、市場に出回っている物件では
十分な収益が期待できないため、割安感のある地方都市周辺の物件を探していたそうです。
そんな中、賃料相場を計算したところ、残りの3室を満室にすれば年利回りが
10%を超えると判断し、収益性に着目して購入を決めたとのことでした。
購入後は以前から付き合いのある地元の工事業者や、客付けを手掛ける不動産業者と連携を図り
リフォーム工事にしっかりと時間とお金をかけ、半年近くで満室にすることに成功しました。
採算的にも十分な収益を見込める状況になりましたが、満室になった後でも一旦空室が出ると
大阪とは違いなかなか新しい入居者を見つけるのが難しいという課題に直面しているそうです。
さらに、築20年以上の木造アパートであるため、今後は雨漏り補修工事や外装工事、
さらには地球温暖化によるゲリラ豪雨対策なども念頭に入れる必要があり、様々な出費が予想されるとのことです。
決して経営的には楽ではありませんが、それでも出身地である街でこの物件を購入して良かったと話されています。
彼がこの都市の出身者ということで、以前からの建築工事業者とのつながりがあり
地元の不動産業者とも顔なじみのため、大阪から遠隔地の物件を購入する際でも
賃貸の客付けや管理面での不安がほとんど無かったようです。
購入後の管理は地元の業者に任せてはいるものの、彼自身も頻繁に物件を訪れ
場合によっては自らリフォーム工事を行っているようです。
現在も物件の管理状況を視察に行くのが楽しみの一つとなっているようで
私から見れば、彼は不動産業に生きがいを感じ、まさに天職という印象を受けます。
(1)地方の収益物件を購入するメリットとリスク … 続く