地主が借地権の買取に応じないケース
今回の地主について近隣の不動産業者にヒアリングを行ったところ、周辺一帯の借地を所有しており
借地権の買い取りには一切応じない方針であることが分かりました。
さらに、「借地人が地代を払い続けることに根負けするまで待ち、安く買い取る」という
強硬な姿勢を貫いているとのこと。
相談者とともに地主の自宅を訪問し、直接交渉を試みましたが
全く話し合いにも応じてくれず、門前払いされてしまいました。
このようなケースでは、借地人が自由に第三者へ売却するのは難しいのが現実です。
しかし、このケースのように地主が借地権の買取や第三者への売却に一切応じない場合でも
救済策がないわけではありません。
裁判所の許可を得て第三者へ売却できる可能性も
借地借家法第19条に基づき、地主が正当な理由なく借地権の譲渡を拒否している場合、
裁判所に「譲渡承諾に代わる許可」を求めることができます。
この許可が認められれば、地主の承諾がなくても第三者に借地権を売却することが可能になります。
ただし、裁判所の許可を得るためには、以下のようなポイントが考慮されます。
◆借地権の譲渡が適正な価格で行われるか
◆新しい借地人が地代をきちんと支払う能力があるか
◆地主側に借地人の変更を拒否する合理的な理由があるか
このような手続きを検討する場合は、弁護士や不動産の専門家に相談するのがベストです。
地主との交渉がうまくいかない場合でも、適切な方法を取れば売却の道が開ける可能性があるため
諦める前に一度専門家に相談してみることをおすすめします。
しかし、いずれにせよ、問題解決まではかなりの時間を要するのが現実です。
(2)借地を売却したいが地主が拒否! どうすればいい?【大阪市内物件】 … 続く