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売却困難な土地についてのご相談(2)

実勢価格は0円なのに相続評価額は1000万円

 

さらに、このお客様は将来の相続についても懸念を抱えておられました。

 

土地自体には実際の価値がほとんど無いにもかかわらず

接道している道路の路線価は平米6万円の評価がついており

結果としてこの土地全体で1000万円近い相続税評価がついてしまうというのです。

 

この依頼主は、他にも価値のある不動産物件を持っておられたので

「このような状況で、将来高額な税金を払わなければならないのは納得できない。どうすればよいか?」

という切実なご相談を頂きました。

 

 

 

 

不動産鑑定による評価額の見直し

 

このようなケースでは、路線価による相続税評価額が、実際の土地の価値とかけ離れていることがよくあります。

 

特に今回のように、アクセスの不便さや建築に伴う高額な費用が見込まれる土地は

売却が困難なだけでなく、土地の実際の利用価値が大幅に制約されているため

評価額を大幅に下げる余地が十分にあります。

 

不動産鑑定士による鑑定を入れることで、以下の要因を考慮して評価額を大きく下げられる可能性があります。

 

◆アクセスの困難さ

車が通れない狭い道路や、50センチ幅の階段しかないアクセスの悪さは

土地の利用に対して非常に大きな障害となります。

こうした要素を鑑定士が適切に評価すれば、相続税評価額の減額が可能です。

 

◆伐採や建築コストの増加

大木の伐採や手作業での資材運搬など、通常よりも多くのコストがかかることが明確であれば

土地の「使用可能な状態」にするためのコストとして減額要因となります。

 

◆現実的な市場価値の低下

この土地の利用が実質的に制限されていることを考慮すると

鑑定士による市場価値評価が路線価ベースよりも大幅に低くなる可能性があります。

 

 

不動産鑑定士に依頼して、現状に即した「実際の価値」を算定してもらうことで

土地の評価額を現実的な水準に引き下げることが期待できます。

さらに、その鑑定評価をもとに、税務署に対して相続税評価額の見直しを申請することも可能です。

 

なお、このお客様は結局、不動産鑑定を行わずに解決する道を選びました。

お客様は、大阪市内に所有されていた価値のある不動産を手放す際に

この問題のある物件も一緒に抱き合わせで販売することで、この難題を解決されたのです。

 

今回のように、何か困った問題が発生した場合、

まずは信頼できる不動産業者に相談することから始めることをおすすめします。

 

適切な助言を得ることで、最適な解決策を見出すことができるかもしれません。

 

また必要であれば、不動産業者が信頼できる不動産鑑定士を紹介し

相続税評価額を下げるための具体的なアドバイスを受けることも可能です。

 

 

 

 

 

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