リスクを減らすために知っておきたいこと(1)
売却時にすぐに買い手がつくか
どんな物件でも購入時に最も重要な点は、もし何らかの事情で売却する事態になった場合に
すぐに買い手が見つかるかどうかです。
物件を気に入って購入したとしても、その後「収益が思わしくない」
「周りの環境が悪くなった」「急に資金が必要となり現金化する必要が出てきた」
「もっと良い物件が出てきたので今の物件を売却したい」など、状況が変わることがあります。
不動産物件の最大の欠点は、株や投資信託とは違い、すぐに売却して現金化できない、つまり流動性が低い点です。
何らかの事情で売却しなければならない場合、買い手を探すのに大きな労力と費用がかかることが多いです。
弊社の苦い経験 淡路島の発展に大いに期待したが…
実際に弊社でも、バブル前に淡路島の土地を明石海峡大橋完成後の発展を期待して
分譲住宅用地や商業ビル用地を購入しましたが、その後バブル崩壊で
多くのプロジェクトが中止となり、発展の期待は大きく外れました。
不動産物件も売ろうにも全く買い手がつかず、借入金の返済で苦労しました。
当時の借入金利は年間5%を超えており、支払いが非常に大変でした。
値下げしても買い手が見つからず、高い利息を払い続けるしかない状況でした。
不動産価格が下落する際は、速やかに損切り覚悟で売却した方が傷が深くならずに済みますが
損切りさえできないと最悪の事態となります。
これがまさに「負のスパイラル」です。このような事態は絶対に避けるべきです。
そのため、購入時には売却を想定して物件を選ぶことが何よりも重要です。
購入後の出口戦略を常に考え、不測の事態に備えることが安定した不動産経営の第一歩です。