大阪市内の月極駐車場が少なくなっているのはなぜなの?
最近、弊社のお膝元である玉造・森ノ宮から谷町筋周辺および鶴橋から
上本町近辺にかけて、月極駐車場の空きに関する問い合わせが急増しています。
数年前までは、車の所有コストの高騰に伴い、車を手放したり、カーシェアリングへ
移行する人が増え、多くの人がガレージを解約した結果、空きが増えていく傾向がありました。
しかし、状況は一変しました。
現在では、月極駐車場を借りたくても、なかなか見つからない状態に変わっています。
以前とは異なり、解約する方が減少し、空きがほとんど出ない状況が続いています。
そのため、お客様からも「空き駐車場を見つけるのが大変だ。なぜなのか?」という声を
多くいただいております。
この月極駐車場の減少には、以下のような理由が考えられます。
◆マンションやビルの建設による更地の減少
近年、大阪市中心部(中央区・北区・西区・天王寺区)では人口増加に伴い
マンションやオフィスビルの建設が進んでいます。
その結果、かつて月極駐車場として活用されていた土地が次々と開発され
駐車場の供給が減少しています。
◆コインパーキングの増加と管理の手間の軽減
月極駐車場のオーナーにとって、契約者の募集、契約手続き、賃料の集金業務、
さらに敷地内でのトラブル(契約者以外の無断駐車への対応)など管理業務は
大きな負担となります。
その点、コインパーキングは運営会社が一括で借り上げ、管理業務を代行するため
オーナーにとって手間がかかりません。
そのため、月極駐車場よりもコインパーキングを選択するオーナーが増えています。
◆コインパーキングの収益性の向上
大阪市中心部では、コインパーキングの利用率が高く、回転率も良好です。
そのため、場所によっては、時間貸しの駐車場の方が月極駐車場よりも
収益性が高くなるケースが多く、オーナーにとってはより魅力的な選択肢となっています。
このように、月極駐車場の減少にはいくつかの要因が絡んでいます。
今後、この傾向はさらに続き、月極駐車場は減少傾向をたどることが予想されます。
その結果、月極駐車場の賃料相場も徐々に上昇する傾向が見られ、借り手にとっては
負担が増す状況となっています。
しかし、地価の上昇や固定資産税の増加を考慮すると、このような変化は避けがたい
社会情勢の一部といえるでしょう。