近年、大阪市内のマンション価格は急激に上昇しています。
我が社の営業テリトリーである天王寺区真田山、鶴橋、上本町周辺や、中央区、東成区の玉造、森ノ宮、谷町周辺の人気エリアでは
数年前と比較して価格が3割から4割上昇しており、「これはバブルではないか?」と不安に感じる方も多いです。
また、「もう少し待てば価格が下がるのでは?」という質問もよく耳にします。
しかし、現状を考えると、価格が下がる可能性は低く、むしろ価格が安定、またはさらに上昇する可能性が高いと見られています。
世界的なインフレと円安が影響
マンション価格の上昇には、世界的なインフレと円安が大きな影響を与えています。
コロナ禍で物流が停滞し、資材や労働コストが上昇。また、ウクライナ情勢などの地政学的リスクが原材料費を押し上げ
建築費用が増大しているため、マンション価格が直接的に影響を受けています。
加えて、円安が進むことで、日本の不動産は海外の投資家にとって魅力的に映っています。
円の価値が下がることで、特に大阪のマンションは外国人投資家にとって手頃であり
海外からの資金流入がさらなる価格上昇を引き起こしているのです。
円安の影響:外国人にとって「高騰していない」マンション価格
さらに、円安は大阪のマンション価格に重要な影響を与えています。
今年一時1ドル160円まで下落し、現在は143円程度まで戻しているものの
数年前の110円台から考えると約3割の下落です。
このような円安の進行により、外国人投資家から見ると、日本円ベースでマンション価格が3割から4割上昇していても
ドルベースではほぼ変わっていないという現実があります。
例えば、5年前に1億円だったマンションが今1.4億円になっているとしても
当時の1ドル110円で換算すれば91万ドルだったのが今の143円では98万ドル程度。
したがって、外国人にとっては価格がほぼ横ばいに見えるため
日本国内での高騰感は外国人投資家には感じられないのです。
バブルか?それとも今後も価格上昇が続くのか?
現在の大阪のマンション価格上昇は、かつてのバブル経済とは異なり、過剰な投機や金融緩和によるものではありません。
今回の価格上昇は世界的なインフレや供給制約に根ざしており、供給が限られる中で高まる需要が価格を押し上げています。
今後についても、急激な価格下落は考えにくく、横ばいか緩やかな上昇が続くと見込まれます。
特に大阪市内の中心部では需要が引き続き高く、金利が上昇しない限り、大幅な需給バランスの変化は期待しにくいです。
大阪の国際都市化と魅力
大阪はここ数年で、国際都市としての地位を大きく高めています。
ユニバーサルスタジオや大阪城公園、天王寺公園などの観光施設や公園の整備に加え
ショッピング街や多彩な町並みが外国人を魅了しています。
交通インフラも整い、病院や福祉施設などの生活基盤も充実しているため、大阪の住まいとしての魅力は一層高まっています。
「待つべきか?」の答え
「価格が下がるまで待つべきか?」という問いには慎重な判断が必要です。
現在の状況では、待つことによって買い時を逃すリスクが高いかもしれません。
特に長期的に住む予定や資産価値を考慮している場合、今のタイミングでの購入を検討する価値があるでしょう。
住宅購入は価格だけでなく、ライフスタイルや将来の計画を踏まえて決断すべきです。
今後の展望:不動産価格が下がる要因は少ない
世界的な視野で見れば、日本のマンション価格は依然として割安であり
インバウンド需要や円安による外国人投資家の購買意欲が価格上昇を後押ししています。
治安や生活インフラの整備といった要因もあり、国内の感覚では価格が高騰しているように感じられる一方、
**世界的にはまだ「買い得」**だと考えられています。
日本国内では庶民にとって高額すぎると感じるかもしれませんが
国際的には今後も大阪のマンション価格が上昇し続ける可能性が高いです。
現時点で「バブル」と呼べる状況ではなく、インフレや円安の影響でさらなる上昇圧力がかかることが予想されます。
価格が下がる要因よりも上がる要因の方が多く、今の市況を見極めて早めに行動することが賢明かもしれません。